振り返れば真っ赤な消火器が見える 「ね、暑いよ」

狭い空にも青空がある。空は、広くて広くて雲は悠々と流れていく。
見えるものなんてほんの少し、知っていることなんてほとんどない。だから思い込んでそれを信じて進んでいく。そうして、誤解が生まれて摩擦が生じて理解が行われる。複雑だ、繊細だ。
午後に知り合いの演劇を見に行く。「青春」なんて紹介STORYに書いてあったから、ちょっと眉唾の気分で向かった。
地下鉄を乗り継いで冷房に当たって、PM2時前の新宿での移動は暑くてあっという間に汗をかいた。暑いのもいや、冷房も怖い。だんだんどこにいればよいのかわからなくなってきている。混乱しながら移動していた。やっぱり暑かったんだろう。
公演時間は2時間。少し長く感じた。何度か時計を見てしまった。けれど、私はその劇を見て号泣してしまった。ものすごく恥ずかしい、一人で泣いていたんだと思う。劇の内容は、青春といえばそうだけれど、劇中にはそんな言葉一言も現れなかった。それがとてもよかった。
夢の実現の形はどんなものでもいいと思う。本人が納得するかしないかはわからないけれど、もっと柔らかくなって受け入れられて、時の流れに身を任せられるようになれば楽になると思う。ああ、でも普段はそうなのかもしれないな。時の流れの中で、小さな幸せを見つけて積み重ねて言っているんだ。けれど、その陽のあたるような所では(振り返るものとして言うならば)青春の光が大きくて振り返ってしまうのかもしれない。後悔や劣等感を感じるものなのかもしれない。いろんなことがある人生だから、そうゆうときも必ず必要なんだろう。
私は、まだそんなところにも行けていない。アイデンティティの問題。揺れたりしたくなくて信念を持ちたいのに、内側から響いてくるものがわからない。そんな状態の自分を、劇中歌と主人公に重ねて考えてしまって、泣いてしまった。
――求めているのだけれど、それも純粋なものじゃないと感じていて。帰り道、すぐにでも泣ける心をなだめながら、私って耳をすませばみたいじゃん、と苦笑いした。私も、「決めた!私、物語を書く」って言えばいいのに。

夜、髪を切りに行った。頭を軽くしたかったから、短くしてもらった。
美容室で、眠くてうとうとしてしまった。気づいたら30分以上たっていて、こりゃ半分以上は寝ていたかもしれないと思う。思わず美容師さんにあやまってしまった。
髪は短くなって、頭は軽くなったかわからない。わからないに逃げてる。
ご飯があんまり食べられなかった。食べすぎでものすごく苦しくなった。
そういえば、今日は日曜日だったんだ。

*うちの部屋、金曜日からちょっとへんなことになっている。
 でも、それはまた別の夜。

会社の寮の私の住んでいる階は女性しかいないもんだから、ドアを少し開けておく。そうすると、網戸の窓から風が道を探してかすかに通り抜けていく。その"少し”を"もうちょっと"にしたくて、私はその辺にぶら下がって備えてあった真っ赤な消火器を、拝借してドアと玄関の間においている。
そうゆうわけだ。
でも 「ね、暑いよ」なんてつぶやいたりはしない。
[PR]

by maokon | 2007-08-12 22:37 | 日記

<< 自分の納得する自分 遊ぶってこうゆうこと、人と会う... >>